「歴史体験村」の提案
2003年頃からこの案を温めています。(*^_^*)
2007年5月7日
塚田広人
1 どんな「村」か
子供と大人に原始から現代までの日本の過去の歴史を体験させる。その時代時代の生活を数日間体験できる村。たとえば縄文時代の住居に住み、当時の物を食べ、服を着、眠り、等々ができる。それがすべての時代にわたってできる村を作る。住居、衣服、食物、つまり、その時代時代の生活をすべて体験できる村。
できれば各県に一箇所づつ作る。それによって各県ごとの特徴をもった各時代の村を作ることができる。(始めは、試験的に一箇所に作ることから始めてもよい。)
2 期待される効果
これによって日本人が歩んできた歴史を追体験できる。何を求め、どのような苦労をし、どのような喜びを味わい、どのような長い道のりを通って、日本人は現在に至ったのか、を追体験する。これによって今ある自分を、いわば歴史的な文化の積み重ねの最先端にある自分、日本人、また人類の長い歩みの先端にいる自分を実感として理解でき、一人の日本人、人類の一員としての「自分の存在している位置、意味」を再確認できる。
また、その過程で、人間が、家族、村人、町民、国民等々の一員として協力して生き延び、ここまで歩んでくることができたことを知ることで、「他者」の大切さも実感できる。(今問題となっている子どもたちの「命の希薄感」をくつがえすこともできる。)
また、歴史的歩みを追体験することで、日本と世界のこれからの進路、方向を考える重要な材料になる。
・・・以上によって、日本社会の弱み(と私が感じている)である、近年の日本社会における「日本の文化と伝統を子どもたちに伝えることの弱さ」、つまり子どもたちを時間軸上の「現在」という一点のみにしか足場を持たないかのような不安定な存在としてしか実感させられていない現状から脱して、日本社会の、また人類社会の長い歴史的な命の積み重ねを生活実感の上に体験させることで、子どもたちに、自分たちが「しっかりした足場」を持つ存在であることを体験的に実感させることができる。
3 具体的計画
日本の、そして世界の歴史体験村へ
まず日本に日本の歴史体験村を作る。次に各国ごとの歴史体験村を作る。これによって日本の子どもたちは日本にいながら各国の歴史を追体験できる。日本の文化と伝統を踏まえ、また、それに加えて各国のそれも実感的に体験できる世界人として成長することができる。(そう遠くない将来、アジアも、そして世界全体も、一つの「世界国家」に収斂していくかもしれない。そのとき、各国の文化と伝統をしっかり踏まえていればこそ、そのときの各地域の人々は新しい世界を造るためのさまざまな材料を持ち寄ることができる。そのようなことも展望しながら、各国の文化と伝統を、各国が意識的に子どもたちに伝える事業として、歴史体験事業は最適であろう。)
付随的効果
各県ごとの特徴のあるものを作ることができれば、各県をまたいだ「歴史体験」のための観光産業が発展する。
日本に行けば日本の歴史を体験できるユニークなところがある、また、世界の歴史も体験できる、となれば、世界からの観光客も増える。
少し詳しいイメージ
各県に1箇所つくる。
(または各県ごとに数個所に分けるのがよいか。たとえば、漁村の生活体験村は海に、山村のそれは山に、といったように。)
各時代(原始、縄文、・・・昭和など)をたとえば10に分けたとして、一時代一区画、一村に10の時代区画・住居を建てる。
体験期間は数日程度。(「この春休みは江戸時代、次の夏休みは明治の初め時代」など、何度かに分けて体験することもできる。)
利用対象はまず子どもたちと家族、または教師(小中高大学生。親、または教師も同伴)、また、一般の家族。土日の休日やゴールデンウィーク、夏季、冬季の休業日が利用の中心。修学旅行先にもなりうる。
運営主体
政府と県。この事業の中心目的は教育である。目的は、楽しく学びながら、歴史を実感するという教育であるから公的な主体が行うのがよいのではないか。
・ プラン作り・・・政府が呼びかけ、各県の大学、高校、中学、小学校の教員、歴史関係者が協力するという形はどうか。
(以下、費用については素人考えです。)
建設費用・・・公費で建設。
一つの住居を500万円として、一区画、5000万円。10時代で5億円?
(時代によってかなり差が出る。竪穴式と平安時代の貴族住居、等々)
これに管理棟の建設費。
運営費
係員・指導員、一区画に3人として、30人。年棒800万円として2400万円。これが10区画で2億4千万円。医者が体験村全体で2人。(専任とすると、1500万円で二人、3000万円。合計2億7千万円。)
毎年の宣伝費、一県で1000万円。
合計、一県10億円程度。全国で500億円ほど。
利用料?・・・体験者からも徴収する?
利用料は教育目的もあるので、一人一日1000〜2000円程度とし、残りは公費援助とする。
*他の商業施設との比較・・・以下のいずれも、利益目的であり、上のような教育的目的をもつものではない。
・ディズニーランド
・オランダ村
・東京、江戸村
・長野県、縄文お焼きの村
等々
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山口大学経済学部 塚田広人
083−933−5558(研究室) ファックスも
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歴史体験村の提案記録 (まだ成果なし)
2003年(?)
・文科省 青少年教育課(?)
2004年5月
・当時の文科大臣河村建夫氏秘書(山口事務所、東京事務所)
2005年1月
・小泉首相
・河合隼雄氏
2007年4月下旬
・教育学部長 吉田一成氏
2007年5月9日
・県教育委員会 中村審議官、義務教育課 高田氏