開設科目名

経済政策総論

単位数

4 単位

担当教官

塚田広人

開設期

後期

開設時限

34、金56

授業区分

講義

対象学生

2-4年生

備考

授業の概要
 今、日本と世界の経済とそれを取り巻く社会は大きく変わりつつあります。(たとえば、1990年前後の冷戦体制の終了、1980年代以降の世界の急速なボーダーレス化などを想起してください。)

 この変化の過程では政府の行う経済政策が大きな役割を果たしています。それは国民の望む社会を実現するための強力な手段となります。その使い方次第で、私たちの社会は大きく変わっていきます。

 なかでも今、先進工業化諸国では、これまで試みられてきた政府の政策のあり方が強い関心を持って問い直されています。(たとえば政府の財政赤字の拡大傾向、公共事業に対する批判、郵政事業民営化、国立大学の法人化などの動きを想起してください。)

 これらの問題を考えるための第一歩として、この講義では政府の経済政策とはそもそも何か。なぜ生まれてきたのか。何を対象とするのか。何を目指すべきなのか。どのような手段があるのか。どのような問題が残されているのか、などの基本的な問題について考えます。
 (経済、経営、国経、観光はもちろん、経法の学生にも大いに参考になります。)

授業の一般目標
 概要に示した基本的論点について考えることで、日本を含む先進工業化諸国が今後進んでいくべき道を考える手がかりを得ることを目指します。

授業計画【概要・授業の目標(予定)

 次の順で考えていきます。
経済の基本的仕組みは生産と分配である。では、今、そこで何が問題となっているのか?
そこでは分配ルールが特に重要となっているがそれはなぜか?
分配ルールはどんな風に、誰によって作られるのか?
分配ルールは何を目指して作られるのか?
分配ルールは誰のためのものなのか?
自然資源はどのように分けたらいいのか?
労働成果はどのように分けたらいいのか?まずは働いている人の間でどのように?(公正性を
基準として考えます。)
労働成果は、働けない人にどのように分けたらいいのか?(慈恵性を基準として考えます。)
 加えて、余裕があれば、こうした検討を元に、現在の日本で問題となっている経済政策上の課
題について触れてみたいと思います。(日本経済の不況脱出策、空洞化対策、新しい国際的協力
政策などがトピックとなります。)

成績評価方法(総合)

出席、予習ノート、期末試験を総合する。

成績評価方法(観点別)

知識・理解

思考・判断

関心・意欲

態度

技能・表現

その他

評価割合(%)

JABEE収集資料

定期試験(中間・期末試験)

 

 

 

 

 

 

27

 

小テスト・授業内レポート

 

 

 

 

 

 

評価に加えず

 

宿題・授業外レポート

 

 

 

 

 

 

46

 

授業態度・授業への参加度

 

 

 

 

 

 

評価に加えず

 

受講者の発表(プレゼン)・授業内での制作作品

 

 

 

 

 

 

評価に加えず

 

演習

 

 

 

 

 

 

評価に加えず

 

出席

 

 

 

 

 

 

27

 

その他

 

 

 

 

 

 

評価に加えず

 

合計

 

 

 

 

 

 

100%

0%

教科書

社会システムとしての市場経済,塚田広人,成文堂,2004年(第3刷)
教科書備考:入手方法は授業の最初に指示する。(→文栄堂で購入すること。)
なお、講義の最後では http://ds0.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~ht/educationfee.htm に掲載している論文も使う。

参考書

メッセージ

楽しく、かつしっかり学ぶ授業にしたいと思います。

連絡先・オフィスアワー

9335558 ht@yamaguchi-u.ac.jp
A
424号室(→共通教育研究1号館303号室) 水曜日1時半ー3時 (これ以外でも在室時はいつでも可)
http://ds0.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~ht/mypage2.htm
も参照のこと。

キーワード

効率性、公正性、慈恵性、福祉国家