質問・感想 回答・検討・紹介 2009・12・15の講義
 
1(講義の進め方)
 
・予習の順番を間違えた場合は?→未来の分をした場合は、通常の2点。また、それを直すために過去の分を出すときも2点。
・(旧版使用者への掲示で)今回の予習範囲が〜146で、次回が144〜となっているが?→今回は〜143でした。(塚田の誤り。)
・期末テストを、前に例示したテーマから書いてもよいか?→Yes
・期末試験の日にちは?→未定 掲示を待つこと。
 
2(内容)
 
・具体的なたとえが想像しやすく、わかりやすかった。⇔図がわかりにくかった。
・サミュエルソンは同一能力を前提とした市場と価格の考察をしたが、・・・→No. 塚田の考え。
・効用価値説の論者は?→メンガー、ジェボンズ、ワルラスなど。(19世紀後半)
・効用価値説で実際の価格はつけられるのか→No.効用のみでは説明できない。空気に価格はない。労働があって価格がつく。両方必要。(説明補足↓)
 〔生産者Aさん:1)自給自足のとき→労働して物を作る。このとき苦痛が生じる。次に作った物を消費する。すると満足=効用が生じる。つまり苦痛で満足を得る。2)市場経済=作ったものを売る場合→分業し、自分で作った物を売り、他人の作った物を買う、つまり、商品を互いに交換する。すると、分業により互いの生産性が上昇しているので、以前と同じ労働=苦痛で、以前より多くの満足=効用を得られる。・・・図示)Aさんが消費できるのは、以前はq1だけ、今(分業後)はq2。需要曲線D1は変わらないが、供給曲線のみが変化する。(以前より生産性が上がったので、同じ労働=苦痛で、前よりたくさん作ることができる。→S1が右に移動し、S2となる。〕
     D1      S1     D1        S2
 
   p1      E    →
                p2       E
 
        q1             q2
・同一労働で市場経済の賃金が同じなら競争は起こらないと思う。その場合経済は発展するのか→例えば将来のある時点で、教育が行き渡り、全員の能力が同じになり、産業間の移動も十分行なわれた結果、全員の賃金が同じになったとする。だが、そのときでも、人間は、同じ労働でより多く、また、よりよいものを作ろうと工夫するのではないか?(バナナ生産者が工夫して生産性を上げたとすると〔下図〕、以前はりんご生産者と同じ収入(売り上げ)p1×q1だったものが p2×q2となり、p1q1より大きくなるかもしれない〔D2の傾きにより、ならないときもある?〕。この可能性がある限り、技術革新と経済発展は続くだろう。すると、また産業間移動が生じ、均衡し、また技術革新が生まれ、・・・。)
       りんご            バナナ        
     D1      S1       D2         S2 
   p1      E               E   
                 p2          
                           
        q1                q2    
・りんごとバナナで、高い価格のほうの生産へ変わる時、1年の時間差が生じてしまうので、需給が一致するのは難しくなるのでは?→(質問の内容→農業だから生産量が変化しやすいので、ということ?) 
・ ・・・商品の価値は労働の価値をある程度反映させているのに加え、あいまいな効用を加味して決定
付けられるのではないかと思う。・・・ →面白そうな内容だが・・・
・貢献度の見返りが少なかったらストライキの原因になるか→ありうる。
・労働者の権利が強すぎて倒産した企業もあると聞いて驚いた→誤解。事実ではなく可能性を述べた。
・アルバイトは能力に応じて時給があまり変化しない気がする。→対策)アルバイトで組合を作り、正社員とアルバイトの格差是正を求める(大変ではあるが)。今後、同一労働同一賃金へ?(法制面)
・介護の労働をする人は大変な労働量で社会的効用もわかりやすい。今日の講義であらためて介護の仕事をする人たちが低賃金なのは問題だと思った。(二人)
・農家の人たちが作るものは、大量生産で作られるものよりも、値段が低くなってしまっているような気がする。→作りすぎた場合(「豊作貧乏」)。(天候に左右される。)
・私の就職先の会社は初任給が決定されていない。それから先もずっと3段階評価で賃金が決まるといわれた。資本主義の中では正しいやり方だと思うがどうか?→それも一つの決定方法。その内容で被用者が合意するとそれでよい。
・貢献度(に応じて支払うべきだ)と憲法に明記すべきだ。→そのためにはその測定方法への合意がまず必要。
・貢献度に見合った賃金を払うより、社会保障を強化したほうがいいのではないか?(賃上げで)日本国内での人件費がかかれば、企業は海外へ行くのではないか?→可能性はある。どこまで上げられるか交渉できるとよい。
 
・厚労省の研究会では、最低限度の生活を決めるとき、地域格差を考慮しているか?→Yes 「居住地域などで額は変わる。」
・オーストラリアのローン:所得が満足に得られなかった場合、そのローンはどうなるのか→返還の必要はない。
 
・銀行全体で今までにどれくらい貸し倒れがあった?