●ciaL020-00016
部署名 :機器分析センター
設置場所 :機器分析センター X線解析室装置名称 :極低温4軸回折装置
型式 :HUBER 424+511.1導入年月日:1995/3/24
導入金額 :16,789,000装置の概要
結晶の精密構造決定を行う最も有力な手段である単結晶X線4軸回折装置である。Huber製の堅牢なカイクレードル型のゴニオメータと,マックサイエンスのMXC制御システムより成る。X線源は回転対陰極型18kW発生装置であり,動的構造解析装置DIP-3000とは反対側の窓に設置されている。
ゴニオメータにヘリウム循環式の極低温クライオスタットを搭載することで,10K〜300Kの温度範囲で,X線回折強度が自動測定できる。また窒素ガス吹き付け装置を使用すると,100K〜370K,手製の高温吹き付け器を使用すると300K〜370Kの温度域での測定ができる。装置の原理
常温であれば,0.1〜0.5mm程度の単結晶をマウントすれば,完全自動測定も可能である。ピークサーチとUB行列決定に2〜3時間,ラウエ対称の決定に0.5時間程度,その後,1時間あたり100個以上の割合で測定が進行する。逆格子空間の任意の場所の強度測定や,逆格子メッシュスキャンも自動的に行え,散漫散乱や超格子反射の観測ができる。
測定は,学内LANに接続のEWSで制御されており,遠隔地から測定の進渉度のモニターや,測定データの取り込みができる。ただし,測定の制御はコンソールに限られる。共同利用について
機器分析センターの共同利用機器である。利用申込により,装置担当者が利用内容を吟味して,ユーザーにマシンタイムを配分する。共同利用に際しての注意
単結晶の構造解析の経験者であれば,室温及び温度吹き付け装置を使う測定は容易に遂行できる。クライオスタットを搭載しての測定は,その経験者か,あるいは2週間以上の訓練を経ないと困難と思われる。
良質の単結晶の室温での測定に限って測定依頼を受け付ける。ただし,サンプルは事前に直径0.3mm程度の球状に整形してセンターに持参し,そのマウントと,格子定数・晶系の確認等の作業(測定開始の半日間程度)はユーザーが装置担当補助者と一緒に行う。
その他,利用に関する詳細は,センターのホームページを参照。必要経費
液体窒素等の消耗品は利用者負担。利用者の過失による損害が生じない限り現在のところ,費用は無料。装置担当者
所属 :理学部 自然情報科学科 物理学
氏名 :増山 博行
内線 :5675
E-mail:mashi@sci.yamaguchi-u.ac.jp