生体高分子構造解析装置
ブルカー社製(ドイツ);AVANCE 500S
ブルカー社製(ドイツ);AVANCE 400S
生体高分子構造解析用計算システム
株式会社LAシステムズ製;LA-3028

装置利用規程
(PDFファイル)

 0ではない核スピンをもつ原子核を静磁場中におくと,核スピンに由来する磁気モーメントが磁場と相互作用して,核スピン状態がゼーマン分裂と呼ばれるエネルギー分裂を起こす。エネルギー分裂した核スピン集団の系では,ボルツマン分布則にしたがって低エネルギーのαスピンを占有する核の方が高エネルギーのβスピンよりもわずかに多数となる。このような系に外部から電磁波を当てると,電磁波のエネルギーとゼーマン分裂のエネルギー差が一致した場合には核磁気共鳴というエネルギーの吸収・放出現象が起こる。この核磁気共鳴吸収を電磁波の周波数に対するグラフで表したものがNMRスペクトルである。NMRスペクトルの化学シフトと信号の分裂から化合物の分子構造が明らかになる。

生体高分子測定装置は,プロトンの共鳴周波数が500MHzである核磁気共鳴装置である。超安定型温度可変装置が付属しているので, 水溶液中の生体高分子の分子構造の測定に最適である。低分子量生体分子・薬物測定装置は,プロトンの共鳴周波数が400MHzの核磁気共鳴装置であり,低分子量の化合物のスペクトル測定に適している。生体高分子構造解析用計算システムはNMRのデータから分子の立体構造モデルを計算する装置である。

 生体高分子測定装置は,@測定が迅速,A非破壊測定,B分子構造や化学的環境を反映するスペクトルを示す,C分解能が高いなどの特徴をもつ。この装置は,あらゆる化学,生物学,医学の分野で利用されている. センターに設置された独ブルカー社製 AVANCE500Sおよび AVANCE400Sには均一度の高い超伝導磁石,高性能な発振器と増幅器で構成されていて,使い易いソフトウェアでコントロールされている。

使用料金・測定料金について

 測定は,利用者が行うことを原則とする。利用料金は,別途定める。