イラク戦争関連 2003年3月20日の米英等によるイラク攻撃の開始、その継続に反対します。


 

1、Candle Vigil for Peace

2、抗議のメール 

3、発言

 

 

 

 

 

 


 

1、   Candle Vigil for Peace

 

 

 

 

 

 

 

3・16)

 

3.16 新亀山公園 (20数名の参加)

・謝辞:3月16日MoveOn. Org. Democracy in Action, Candlelight Vigil for Peaceの写真を掲載します。((山口新   聞、石田さんからご提供いただきました。) (論点:アメリカ派と国連派:click here!)

3.16    米屋町みずほ銀行前 (10名ほどの参加)

3.19 同上 (3名の参加)写真:読み出し後、拡大すると文字がきれいに読めます)

3.20     同上 (30名ほどの参加)

3.21     同上 (30名ほどの参加)新亀山公園の集会に参加

 3.22,23 同上 米屋町みずほ銀行前(戦争はいやだ!市民の会、呼びかけ)

3.29     同上 米屋町みずほ銀行前(1名)

 

 

 

 

 

 

 

 

3.16)

 

3・30同上 米屋町みずほ銀行前 「小泉首相は即時停戦の呼びかけを!」10名ほど)

4.6 同上 米屋町みずほ銀行前12名)

 4.9,10 17:00−19:00同上 米屋町みずほ銀行前(戦争はいやだ!市民の会、呼びかけ)

 4.11 18:30−20:00 後河原山口信愛教会から出発(同上主催)

 4.13 13:00−16:00 亀山公園ふれあい広場 平和パレード(同上主催)(安部正人氏の呼びかけ。70名ほどの参加)老若男女、いろいろな肌の色の方たち。カラフルな参加者たちでした。

 4・27 同時刻、同じ場所で 平和パレード

 


 

2、抗議のメール

 

2−1 ブッシュ大統領へのメール (2003・2・7)

 

 Mr President,

Please don't start a war on Iraque.

I don't think Iraque is a pressing threat to the world at this moment.
I don't like Hussein's regime, but the best way is to give pressure by other
means as economic sanctions.

If you start a war now, it will cause a bigger disaster and you will become
the threat to the world.

You may be fighting against terrorism on the US, but attacking a country
will not root out the terrorists.
To know the reasons why they run for terrorism is the only way to know how
to stop it, I believe.

I love my friends in the US and don't want America to be hated by a new war.

Yours sincerely,

Hiroto Tsukada
 

 

 ホワイトハウスからの返信

 

Thank you for emailing President Bush.  Your ideas and comments are very
important to him.

For up-to-date information about the President and his policies, please check
the White House web site at  www.whitehouse.gov.

Unfortunately, because of the large volume of email received, the President
cannot personally respond to each message.  However, the White House staff
considers and reports citizen ideas and concerns.

Again, thank you for your email.  Your interest in the work of President Bush
and his administration is appreciated.

Sincerely,
The White House Office of E-Correspondence

 


 

2−2 小泉首相へのメール ・・・開戦反対

 

HP上からの送信でしたがメールソフトには残っていません。要旨は、イラク戦争の即時停戦のための行動をとって欲しい、というものです。)

 

→ 内閣官房からの返信

 

小泉総理大臣あてにメールをお送りいただきありがとうございました。いただいたご意見等は、今後の政策立案や執務上の参考とさせていただきます。
 皆様から非常にたくさんのメールをいただいておりますが、内閣官房の職員がご意見等を整理し、総理大臣に報告します。あわせて外務省、内閣官房安全保障危機管理担当へも送付します。
 今後とも、メールを送信される場合は官邸ホームページの「ご意見募集」からお願いします。

 内閣官房  官邸メール担当

 


 

2−3 小泉首相へのメール ・・・自衛隊のイラク派遣(派兵)反対

 

  小泉首相殿

 

 1月22日付の小泉内閣メールマガジンに述べられた首相のお考え「通常国会の開会にあたって」を拝見しました。そこで言及された自衛隊派遣の問題は国民全員にとって重要な問題でありますので、ここに私見を述べさせていただきたく存じます。お目にとまれば幸いです。

 

 国際協力のあり方として首相は次のように述べておられます。

「日本は物的な貢献はするけれども、人的な貢献は危険をともなう可能性があるので他の国に任せる、こういうことで果たして国際社会の一員として、信頼ある国家との評価を受けることができるでしょうか。」

 

 しかし、首相のこのご発言を見る限り、首相は問題を正確にご理解されていないと思われます。

 

 イラク問題の経緯は、次のとおりです。

1 国際社会の一致した決定のもとで国連が大量破壊兵器の査察を継続中であったのに、それを無視してブッシュ政権がイラクに宣戦布告した。

2 その結果フセイン政権は崩壊し、米英軍はイラクを占領したが、イラクの復興は、治安・経済生活面ともに遅れている。

3 米軍は早くイラクを安定させ、犠牲者が続いている自国軍隊を減らしたいので、他国に資金と軍隊派遣の援助を要請した。

4 これを受けて国連はイラク復興のために、資金と軍隊の援助を各国に要請した。

5 日本では多くの国民が反対しているが、小泉政権は自衛隊をイラクの「治安回復と人道援助のため」に送る決定をした。

 

 この経緯から私たちが正しく理解すべきは次の点です。

 まず、これは国連の決定という「最大の国際協調行動」を無視してアメリカによって始められた戦争であることです。圧倒的な軍事力を誇る米軍が「勝利」することははじめからわかっていたことです。他国の反対を無視してほぼ単独で開戦した以上、その結果のすべてに責任を持つべきは米政府です。したがってイラクの混乱を収集し、その後の占領と平和への移行まで責任を持つべきは米政府です。

かりに国連の査察が終了し、大量破壊兵器は見つからなかったということがわかっていたなら、この戦争と混乱は起きなかった可能性があります。大量破壊兵器が見つからなくても、それでもフセイン政権を倒す必要があったかどうかは、その時点であらためて国連という国際協調のもとで米国も加わって決定すべきことだったはずです。もしそこで米国、英国が十分な説得力を示すことに成功していれば、それこそ三十数カ国などといわず、百数十カ国の協調のもとでフセイン政権に対して戦いを挑むことができたはずです。ただ、そうなれば、戦う前からフセイン政権は降伏してでしょう。そのときは、現在見られる混乱はなかったでしょう。

このことを考えるとき、日本政府が今行うべきは、米国政府に対して、「自分の力で事態を収拾しなさい。それがあなたの責任です。」と伝えることです。このボタンを大きく掛け違え、イラク占領軍に協力する自衛隊派遣への道を進んだことは日本政府の大きな誤りです。それこそが、小泉氏の強調する国際協調という大義に反したことです。私は政府がこの誤りを直ちに正すことを求めます。

 

 とはいえ、小泉首相の言う「国際協調」の意味が「米国とだけの協調」であるとするなら、首相の行動は首尾一貫しています。これはつまり「今米軍に協力することが、将来起こりうるかもしれない近隣国などとの紛争時に米軍から十分な協力を得られる条件である」との考えであり、政府関係者から折に触れて示される考えです。

しかし、この考えは誤っています。実際にある近隣国が日本に攻め込んでくるときには日米安保条約のもとでは米軍は日本を守る義務があります。仮に今回のイラク戦争で日本が「米軍に非協力的な態度をとった」からといって米軍が日本防衛にためらいを見せるならば、それは安保条約に反します。そしてそれは世界的に米軍への信頼を失墜させるものとなります。そんなことをすればそれ以後はどのような国も米国と安全保障のための協力関係を結ぼうとはしなくなるでしょう。このようなリスクを米国が犯すとは考えられません。

また、仮にこのような条約がなかったとしても、日本に対する外国からの理不尽な攻撃に対してはそれこそ国連の場をはじめとしてすべての国が立ち上がってくれるでしょう。その侵略国は韓国、米国、日本、そして全世界を同時に敵に回すことになるでしょう。日本を攻撃しようとする国の指導者がもし理性を持っていたとすれば、このような危険を冒して日本を攻撃するとは考えられません。仮に理性を失った指導者がそのようなことを始めるならば、彼を支持してきたその国の人々でさえ彼を見限るでしょう。大義のない戦争は国民から長く支持されることはありえません。日本が他国に対し、公平な、そして平和的な外交活動を行っていく限り、どのような他国も日本を攻めようとする隙を見つけることはできないでしょう。

 

 小泉首相、このように、あなたの選択は、イラク戦争の大義、日本の安全保障、いずれの根拠から見ても誤っています。いますぐ自衛隊派遣を取り消し、米国に自らの責任を最後までまっとうさせるべきです。それを行う人こそ、日本国の本当の首相と呼ばれるにふさわしいのではありませんか。

 

 なお、米英等中心の多国籍軍が最後まで責任を持ち、そのもとでイラクに民主的政府が樹立され、同軍が撤退したあと、万一、同国で内戦が生じ、同国の正統な政府が国連の介入を求めたときは、新たに、(現在の誤った戦争を開始した多国籍軍が戻るのではなく)国連軍を組織し、内戦の収束のために行動することが必要でしょう。ただし、その場合でも、日本がそこでどのような貢献をすべきかは、これからの憲法のあり方を国民が十分議論した後に決めることが必要となります。

 

2004年1月26日

山口市 塚田広人

 

 追記:米国は友好国であるイスラエルとの関係を考えると、民主的政府ができる前には簡単に撤退することはできないであろう。

 


 

2、   発言

 

 2003・6・5 大量破壊兵器はどこに? (核兵器、生物兵器、化学兵器)

 

 報道によれば、まだイラクで、米英軍は大量破壊兵器を見つけることができていない。イギリスではブレア首相が苦しい答弁をしている。アメリカの今回の戦争は、目的がくるくる変わった印象がある。大量破壊兵器、非民主的体制。だが、体制を言えば、他国の体制を非民主的と判断したら、アメリカはどの国にでも戦争をしかけることができることになる。隣の家に強盗が入っているので助けることと、隣の国で非民主的な体制があるのでそれを倒すこととは違う。隣家と隣国とは違う。だが、・・・難しいところだ。現在の人類の知恵は、これに対して、戦いを仕掛ける国が独善的にならないように、国々の連合で対処しようということだ。国連を通じてということだ。この人類の知恵を現在のアメリカ政府は踏みにじった。

 

 中東で、アメリカの仲介で、イスラエルとパレスチナが和解しそうだ。イスラエルは入植地から撤退し、パレスチナはテロをやめ、イスラエルはパレスチナの建国を認める。今度こそそれが実現できるように祈りたい。

 

 2003・12・3 米英軍の撤退と日本の役割

 

 ここ半年、イラクでは米英軍を始めとする連合軍に対する攻撃が続いている。イラク内のみならず、サウジアラビアでもトルコでも起こっている。トルコでは英国領事館と英国の銀行が攻撃された。イラク内では、イタリア、スペイン、ポーランド、そしてとうとう11月29日には日本の外交官が二人殺された。その直前に大使館に向けて発砲があった。にもかかわらず、日本政府(最高責任者、小泉首相!そして二番目の責任者、川口大臣!)は彼らの国外退去も行わなかった。あの発砲は、「これで日本が自衛隊派遣の方針を変えなければ、次はもっとエスカレートするぞ」との警告だったのかもしれない。だが日本はそれを聞かず、派遣のための調査団を送り、火に油を注いだのではないか。彼らは、もはや日本は軍隊を派遣する(小泉首相は自衛隊を「軍隊だ」といったことがある)決意を持っていると考え、このようなテロに出たのかもしれない。昨日のニュースステーションでは、ピースウイングの大西氏が「自衛隊が100億円ですることをわれわれなら10億円でできる。自衛隊が来れば逆にわれわれがもっと攻撃されるようになる」と言った。つまり、人道支援という名目も、実は民間がすでにその何十倍もしているが、自衛隊が来ることはそれを壊すことにしかならないというのだ。イラク人にとっては米英などの連合軍は自国への侵略者であり、軍服を着てくる自衛隊は「後方で」「人道的」行動をしようとも、自国民を殺しつづけている米英軍を助けていることに変わりはないので、間違いなく侵略者の一部なのだ。このままでは日本人すべて、大西氏らも殺されるかもしれない。近刊の『週間金曜日』にイラクのルポが載っていた。いかに米軍がベトナム戦争化した状況のもとで恐怖のあまり民間人を「誤って」殺しつづけ、(補償もせずに、)イラク人の憎しみを拡大しつづけているかがわかる。連合軍は撤退すべきだ。

民間レベルではパレスチナ・イスラエル戦争の終結への努力が続いている。(BBC Last Updated: Tuesday, 2 December, 2003, 23:53 GMT US Secretary of State Colin Powell has said he intends to meet the authors of an unofficial peace plan for the Middle East, despite opposition from Israel. Mr. Powell said he had a right to meet anyone with ideas on advancing peace between Israel and the Palestinians. He was responding to a rare rebuke by Israel's deputy prime minister, who said such a move would be a "mistake". The Israeli Government has rejected the Geneva plan - the Palestinian Authority has given it only lukewarm support. The plan, launched on Monday by Israeli and Palestinian political figures, calls for the establishment of a Palestinian state, and the dismantling of most Jewish settlements. It grants Israel the right to decide how many Palestinian refugees can return to Israel. 大西氏も言っていたが、日本はもっと別のことができるはずだ。今ここで米英軍に協力することで、泥沼化したイラク戦争・紛争を解決する有力な国から、その紛争に参加する国に変わってしまう。

 

2003・12・8 自衛隊のイラク派遣はすべきでない

(62年前の今日、日本は太平洋戦争に突入した。)

 

自衛隊が行く先であるサマワ(だったか?)のあるイラク人も、「日本が復興に来てくれるのは歓迎だ。しかし、自衛隊が来るのは反対だ」との意見だ(新聞報道より)。日本の沖縄のときを思い出す。終戦直前、米軍の姿を見て自決した沖縄の人々もたくさんいた。いまイラクにいる紅英などの軍隊はたくさんの罪のないイラク人を「誤って」殺している。ベトナム化した戦場では恐怖が先に立つ。無法地帯では先に殺した方が生き残る、それが今のイラクの状態だ。イラク人は多国籍軍に出て行って欲しい。そこに日本が軍隊を送る。復興のためとはいえ、彼らに、自分たちを殺す米軍との違いがわかるだろうか。戦争中には、軍服を着ていれば敵なのだ。12月10日水曜日に内閣は派遣のための基本計画を決定するという。公明党は陸自は慎重に送るようにとの条件付でこれを認めるという。小泉内閣は米軍に守ってもらわなければ北朝鮮との戦いが起こったときに困るという。ほかに道はないのか?

 

イラク問題はどう解決したらよいのか

 

 1案:外国軍は全部撤退する。

 そしてイラク人が自分たちで新しい政府を作る。

 ⇔日本の場合、連合国軍の占領・駐留のもとで新しい民主的政府を作った。だが、その政府が連合軍のうち米軍と条約を結び、ずっと駐留しつづけることを決めた。

 違い:当時の日本は無条件降伏をしたので、国内では占領軍へのテロは起きなかった。イラク戦争は正式な戦争ではなく、アメリカの一方的攻撃と占領なので宣戦布告(米軍による一方的通告のようなものはあったが)も降伏文書への調印もないままである。「アメリカを攻撃するテロリストを支援しているかもしれない国=政府」をアメリカは前もって攻撃し、「アメリカを攻撃する人を支援しないような国=政府にする」ことができる、との考えから行われたものである。9.11以後、アフガンを攻撃し、そして今度はイラクを攻撃した。二つの国の政府を潰した。

 だが、それらの国が国として他国を侵略していないときに、いくらそれが圧制を国内に強いていたとしても、先制攻撃を仕掛けて潰すことは許されるのか?(外交交渉と経済的制裁のみがすべきことではないか?)

 すると、内政干渉は止めて、(その国が他国を攻撃するまでは)自国民に任せるべし、ということになる。

 

北朝鮮問題はどう解決したらよいのか

 

 日朝平和条約

 まだ結ばれていない。賠償などが終わっていない。拉致はそのあとの出来事。ゆえに、これを国交回復の条件とせずに、まず、自分の方から戦後処理を申し出ることが必要では?(北朝鮮は一応、拉致について謝った。家族の帰国問題はまだ残っているが。)

 

 武力衝突

 北朝鮮は独裁体制なので他国を攻撃する危険が相対的に大きい。国民全体の総意よりも特定少数の判断でことが決まるのだから。とはいえ、戦争に訴えたとき、彼らが韓国、日本、アメリカと戦って勝てる可能性は少ない。それは金正日一派にとって自滅の戦争となる。だから戦争を始める確率は実は非常に小さい、10%内外といったところだろう。

 とはいえ、その危険性がある以上、それに備える必要はある。

 どのように?自衛隊だけでよいか?日本は核兵器を持つべきか?米と中は持っている。日本が持つことに米国はどう出るか?かつて戦争をした、相手として戦った日本の核武装化は望まないだろう。しかしそれではいつまでたってもアメリカの傘の下、言いなりの国でしかない。・・・?

 

2004・11・?

 

Good Idea 日本として何をすべきか

 

 

一昨日のゼミナールでの議論から:

1 日本は自衛隊を撤退させるべきだ。だが小泉首相、政府は12月からさらに継続するといっている。その究極の理由は、以前小泉首相が述べた、「北朝鮮が日本を攻めてきたとき、日本を守ってくれるのは米国だけだから、米国を助ける(この場合イラクで)のは当然のことだ」、というものだ。

2 しかし、日本国民の過半数は、この戦争が正義の戦争ではないと考えている。

3 では、国民の望みをどうしたら実現できるか。それは、国民が小泉首相に対して、「ブッシュ大統領に対して、北朝鮮を攻めないと文書で約束するよう要望しなさい」と要望することだ。この文書の約束が実現すれば、もはや日本は米国に対して、米国が誤っていても追従すると言う態度はとらずに済む。フランス、ドイツ、ロシア、中国のように、自国の考えで行動できる、名実ともに主権を持った国になれる。

 

(なお、今後、戦争と言う重要問題では、国民の投票を行うべきだ。戦争とは一握りの「指導者」たちに任せるには重過ぎる選択だ。今後、法を改正すべきだ。緊急の場合のみ、国家の代表(大統領、首相など)が戦争を開始できるが、1週間以内に事後承認を求める、などとすればよい。・・・重すぎる選択だ。先日、イラクで死んだ米兵の母親に大統領からお悔やみの手紙が届いた、しかし彼女はその手紙が「私の人生で最も空疎な手紙だった」と述べた、との記事があった。)

 

 2004・12・13

 

 数日前、小泉首相は自衛隊のイラク派遣の一年延長を決めた。国会で議論をせずに(議論を回避して?)決めた。「国民はわかってくれる」というが、そんなことはない。何度聞いても世論調査では国民の6割ほどが延長に反対している。国民はこの戦争が誤った戦争である、または自衛隊を派遣することは誤っていると考えている。首相がこれほどまでに国民の意見を考慮しなくてよいのか?(この民意と政治指導者との乖離という矛盾を解消するためにも、上記のように「戦争は(戦争国への自衛隊派遣は)国民投票で決める」とすべきだ。)

 

 すでに日本国民は5人死んでいる。殺されている。外務省の奥氏、井上氏、おじと甥のジャーナリスト二人、そして香田証生氏。人道支援だと首相は言うが、「護身用武器」とともに米兵を自衛隊の飛行機で運んでいる。自分達は治安活動はしない、またはイラク人に武器を向けたことはないといいながら、オランダ軍に守ってもらい、オランダ兵士が死んでいる。今度は英軍に守ってもらうという。本国で核はもちませんといいながら、米軍の核に守ってもらっているのとそっくりな状況だ。抵抗勢力が自衛隊を米英中心の多国籍軍=「占領軍とその傀儡政府」の一部だとみなすのも当然だ。

 

このような現実を無視して小泉首相が人道支援だ、歓迎してください、と言い張りつづけるのは、ひとえに「それが、つまり、米国の憶えをよくして、北朝鮮が何かしたときに日本を守ってもらえる道であり、これこそ日本の安全保障の道だ」と考えるからだ。しかし、これはおかしい。これでは自分が助かるためなら、自分の用心棒がなにをしても、どんなひどいことを自分以外の人に対してしてもそれについていくということと同じだ。ファルージャで起きていること、ファルージャという一つの町を総攻撃し、市民を多数殺害し、飲み水も食料もない状態に置き、脱出も許さず、道路の死体もそのままにする状態。米兵達はその死体にも爆弾が仕掛けられているかもしれないと恐れて近寄れないほどの、米兵にとっても恐怖に満ちた状態。ベトナム戦争の再現。またアメリカが他国で人を殺している・・・。そしてファルージャには沖縄の米軍基地から多数の海兵隊員が行ってこの殺傷に加わっているという。これもベトナムと同じだ。日本はまた米軍の誤った戦争の協力者になっている。こんな状態は日本人にとってもよいはずはない。すでに当初の協力国の半数ほどが撤退を決めている。または撤退している。

 

オリンピックがあっても、クリスマスがきても、日本人の心には、イラク戦争での犠牲者達の映像が、罪もなく手足をちぎられ、殺されていく子供達、イラク人、アラブ人、そして死んでいった5人の日本人の姿が、またアメリカの若い兵士達の血が、姿が焼き付けられる。そして遠いところで「安全に」日々を過ごしていく自分達のその日々の価値が砂のようにもろくなっていくことを感じつづけていく。こんな状態が日本人の精神状況に対してもよいはずはない。溺れる人を見ながら、岸から離れたらその人は見えなくなる、叫びも聞こえなくなると自分に言い聞かせて、岸から離れていく人間の姿がそこにある。そんな自分は本当に人間なのかとの自問自答が心の中で巨大に膨れ上がってく人間の姿が。このまま「日々を過ごして」いけば日本人は壊れてしまう。

 

ではどうすればよいか?

 1、用心棒を諌める。つまりアメリカのイラク戦争を諌める。有志連合は撤退し、国連の他の国々による選挙監視団を作り、派遣する。(これを今の抵抗勢力達は認めるだろうか?フセイン大統領の勢力はもとの体制に戻せというだろうか?だが、本来は、そこまで戻すべきなのだろう。国連の査察体制まで。・・・しかし、そこまでの変更は・・・できるのか?)

2、そして北朝鮮政策について注文する。国民が小泉首相に対して、「ブッシュ大統領に対して、北朝鮮を攻めないと文書で約束するよう要望しなさい」と要望することだ。(新聞報道では2004年の小泉、ブッシュ会談では小泉氏はブッシュ氏に北朝鮮との直接対話をしたらどうかと言ったが、ブッシュ氏はそれに対して答えなかったということだ。ここであきらめずに進むべきだ。)

3、次に、アジアの地域集団安全保障体制を作る。日中韓を中心とした東アジア、またその周辺の東南アジア地域を含めた安全保障体制を作れないものか。そうすれば仮に北朝鮮が何かしようとしても周辺諸国の一致した圧力によってそれを思いとどまる可能性が高い。そのためにもアジアの人々から信頼される国ならなければならない。(これを作るとしたら何年ほどかかるだろうか?)

4、中立国の宣言をする。(同時に米国との同盟関係を終了させる。)これだけでも、北朝鮮に対するいい意味での圧力にならないか。中立国を攻めることは恥ずかしくてできない、または、そんなことをすれば当然、世界中から見放される、という圧力が生まれるのではないか。

 

2005・1・6

 

年が明けた。

朝鮮戦争、ベトナム戦争と日本は他国の戦争で金を儲けた。だが他国の子供達、大人たちはそこでたくさん死んだ。平和を愛する人になりたかったら、少なくとも戦争の手助けをしてはならない。小泉首相は自分達日本人が北朝鮮から爆弾を落とされないために今、イラクで米軍を助ける必要があるという。弱きを助けどころか、「強き」にくっつき、何でもその人に従う存在に私たちはなるべきなのか?なりたいのか?そうではないだろう。成功しないかもしれない、いつも成功するとは限らないが、しかし、話し合い以外に人間が求めるべきことはないはずだ。それに失敗したらあとは暴力の応酬が待っている。それはやむをえない。(中にはその時点に至っても、殺すより殺されるほうを選ぶ人もいるかもしれないが、過半数の人は攻撃されたら防衛することを選ぶだろう・・・。)だが、最後まで話し合いを求める姿勢を無くすべきではない。その姿勢は最後まで無くすべきではない。この姿勢をどれだけもてるかが、その人間が、社会が、国民がどれだけ進歩しているか、civilizedされているか、を示すものとなろう。(ブッシュ政権に欠けていたのはこの姿勢だ。最後に失敗したときはやむをえない。そのときは暴力でみを守るしかないのだろう。だが、その話し合いの努力をぎりぎりまでしたかどうか、その努力をぎりぎりまでしたと国民が、世界の人々が納得できるかどうかが問題なのだ。2003年3月19日の前に、彼らにはこれが明らかにかけていた。)

civilize: to cause sb/sth to improve from a primitive stage of human society to a more developed one (Oxford Advanced Lerners Dictionary)

 

私たち日本人がイラク戦争の問題を考えねばならない理由は、まさに私たちがこの戦争の当事者だということにある。私たちの政府はこのアメリカの戦争を支持している。つまり私たち自身がイラク人を米軍と一緒に殺しているのだ。

だからイラク人で誰か自分の家族を米軍に殺された人が日本に来て自衛隊員を殺し、首相を殺し、米軍がよく言うように「誤差の範囲で」周りの日本人を殺したとしても私たちは何も文句をいうことはできない。

すでにイラクでは日本人が5人殺された。それでも私たちは日本の国土がイラクから遠く離れているから安心している。だが、それでいいのだろうか。政治は政治家に任せている、防衛は自衛隊に任せている、だからそれは私の考えることではない、これでよいのだろうか。

日本の主権者は私たち一人一人だ。私たちはいつでも国政の最終責任者なのだ。政治家は私たちの代理人だ。代理人が間違ったことをしたときは、本人が責任を取らねばならない。そしてこの場合はイラクの誰かに殺されるということも含めてだ。「イラクの人はかわいそう」、ではなく、「イラクの人を殺している自分達」をどう考えるかこそが問題なのだ。(同趣旨の内容:朝日新聞、2005年1月8日付、西部版「声」欄にも掲載。大河の一滴、大海の一滴。しかし一滴一滴が大河を、大海を作り出す要素であることも真実だ。)

 

 2005・8・29 Little Birds鑑賞・綿井監督講演

 

 28日、山口市ニューメディアプラザで映画会があった。アムネスティ他主催。

 Little Birdsとは、イラクで殺された子どもたち。イラクで,幼く死んだ子供たちは天国で小さな小鳥となって飛んでいるとの言い伝えがある。殺された一人の墓に、これにちなんでだろう、小さな小鳥達、との言葉が書かれていた。

 綿井氏。何をしたらいいんでしょうか、より、何をしてはいけないのかを考えた方がよいのでは。日本という国、(つまり日本人)は、右手でイラク人を殺しながら、左手でボランティアなどが薬を送っている。(だが、多くの日本人はこの矛盾した行動に気がついていない。知らない。知ろうともしていない?そうだとしたら罪である。) 7月末だったか、綿井さんがイラクから帰ってくるとき、クウェートの新聞を読んだ。そこには、福岡からクウェートに出発する自衛隊の写真が1面に掲載され、他のページには、9条の会の集まり、9千人が集まった、の写真と、広島の記事があった。今、日本ではイラクの報道がほとんどない。せいぜい、新憲法制定に関するものや治安悪化の記事ぐらい。「治安悪化」ではない。実際は戦争の激化だと言う。(だが、確かに、戦争の一当事者である日本が、日々イラクで死んでいく人たち、私たちが殺している人たちのことをこんなに軽く扱っていていいのだろうか。) イラク開戦以来,私の部屋のドアに、No War,We are killing Iraqi people というステッカーを貼っている。あらためてこのことが今度の映画で重く迫ってくる。殺している,の中身が,文字通り,そのまま,迫ってくる。

 バクダット陥落当日,How many children have you killed today?と、パキスタン出身の英国籍の女性が、バグダッドに進駐してきた米兵に叫びつづけていた。綿井氏が米兵に、戦争の理由は何だったのか、大量破壊兵器は、化学兵器はどこにあるのか、と問い詰めたとき、最初、圧政に苦しむイラク人を助けに来たんだと言っていた米兵は、とうとう答えられずに「なぜ俺に聞くんだ。」と言いながら去っていった。(アメリカでも、イラクで殺された米兵の母がブッシュ大統領に、息子はなぜ死んだのかと説明を求めている。大量化学兵器を持っている、すぐ倒さないと危険だといっていた米英。ブッシュとブレア−。今は中東の民主化を言っている。理由説明はいわば、国民がその行動を支持するための、国民との間に交わした契約であった。それをあとからくつがえすことはできない。戦争ほど重い行為の理由をまともに説明できない大統領はもはや指導者ではない。)

 殺されたたくさんの子どもたち。たくさんの大人たち。市民達。サダム・フセインに虐げられていた人たちもいただろう。米兵はサダムと同じことをしている。(外国からの侵略者であるだけいやだ。こんな気持ちになるだろう。)実際、1970年代から、フセイン政権の下でイラン戦争、湾岸戦争、イラク戦争と国民は戦争を強いられていた。最初は米国がフセインを助けていた。今度は米国はそのフセインを倒し,イラク国民をも殺している。「助けに来たのだ。間違って殺すことはしかたがない。」こう言われて,子どもを殺された親のどれだけが納得できるだろうか。この論法ならば、9.11も、「ブッシュの圧制から米国民を,世界を解放するためにしたのだ。仕方がない」と言われても仕方がないのではないか。

 2002年の9.11に、綿井氏がニューヨークでアラブ系の若者に問い掛けたとき、その若者は「なぜ9.11のことばかり言うのか。パレスチナでは同じようなことがずっと起き続けてきた。なぜ9.11だけが重要なのか。」と言った。イスラエル軍がパレスチナ人の住宅を攻撃し、殺し,更地にし、そこに入植する。これを繰り返すことはテロではないのか、と問う。2003年3月19日、開戦前夜、バグダットの町で、綿井氏は、「この町に攻めて来るやつは一人残らず殺す。日本人でも例外ではない。100年間殺しつづけてやる」と言われ、とうとうイラク人を敵に回してしまったと感じた。なぜ、広島、長崎を経験した日本が米軍と一緒に戦うのか?イラクの多くの人が意外に思っている。自衛隊への憎しみも強まっている。サマワの日本との友好協会の会長は最近殺された。今イラクに残っている日本のマスコミはNHKだけだが、そこに協力しているイラク人はそのことを明かせない。殺されるかもしれないからだ。(これほどの憎しみの中で、日本でテロが起こらないことが不思議なくらいだ。) 綿井氏は、次は、日本人観光客が海外で襲われるかもしれないと警告した。

 三人の子ども、3才,5才,7才,を殺された31才の父親。米軍に補償を求めたが何もしてくれない。家には銃がある。米兵がいたら殺すための銃だ。今,治安の崩壊で,イラクでは一家一つ銃があるという。米軍が2万人のイラク人を殺したら,家族、親族10倍が復讐心を持つ,20万人を敵に回したことになる。それは世界中に広がっている。マドリッド,ロンドン、イスタンブール,カイロ。テロは絶対止められない,と綿井氏は言う。技術的に止められない。止められるのはただ一つ,同じことを,つまり相手に対するテロを自分から止めることだ。パレスチナで,イラクで起こしていることを止めることだ。そのとおりだ。だが,こんな単純なことがブッシュ達にはわからない。相手から攻撃される痛みはわかっても,相手に与えている痛みはわからないのだ。自分達は選民だと言う思想があるからだろうか。「神は我についている。under God」神と一体化し,自分達をすべて正当化する人間は恐い。自分を正義と信ずる盲信者は恐い。こうなると彼らを止めるには力しかないのか?アメリカ国民は,しかし,半分は理性が優っているかもしれない。前回も,前々回も,アメリカ大統領選挙は接戦だった。アメリカが変わりつつあるのか?次は希望が持てるのか?殺された人たちはもう帰ってはこないのだが。

ブッシュ達には,他国民,異教徒達の命はとても軽いものなのか?軽いものなのだ。間違いなく。これこそ恐怖だ。権力者が一人だと危険だ。独裁になりやすい。だから三権分立となった。だが,世界では今,唯一の権力者しかいないのだ。彼が好きに振舞っているのだ。対抗勢力が強くなるしかないのか?EC?中ロ?

 日本の立場,日本人が今イラクでしていることを知らねばならない。小泉首相は、朝鮮有事のとき日本がアメリカから守ってもらうために,今度のイラク攻撃を支持する、とはっきり言った。この理由が通用している日本が,与党が,恐い。自分が助かりたいとの気持ちは正しい。だが,だから人殺しの手伝いもやむをえないと言うのはおかしい。それを言えない,英国は、日本は,ブレア−首相は,小泉首相は,アメリカのポチなのか?それを変えられない国民も同じか?生殺与奪を握られている手下に過ぎないのか?

 現場を抜いてものを語ることはできない。この映画を国会でも上映すべきだ。国会議員たちの選択が,今、日本をどこにつれてきたのか、がけっぷちにいる日本を感じさせてくれる映画だ。テレビで上映すべきだ。何度でも。空爆で,誤爆で,不発クラスター爆弾で,劣化ウラン弾で,殺されていく,血を流し,腕を,手を失い,目を失い,命を失った多くの子供たち,大人たちを見るべきだ。「この子供たちが大量破壊兵器に見えるか?!生物化学兵器に見えるか?!」と,病院であるイラク人が叫んでいた。死傷した子供たちの親族だろう。落とした兵士に聞いても仕方がない。自衛隊員に聞いても仕方がない。政府を動かさねばならない。国会を。

 社会,政府は人間がより幸せになるために作った。その人間は,99%,戦争をしたくない。だが,作った社会の仕組みが、自分たちを戦争に追い立てる。なぜだ?こんなのなら、社会,政府を作らなかったほうがましなくらいだ。普段の生活が心配で,人はあまり政府のことを考えない。公共の仕事を考えない。それはしばしば私的な世界から離れてあり,考えることも大変である。だが,それを忘れれば,政府は国民から離れてかってなことをやりかねない。大きな誤りを犯しかねない。

 日本では,この会場を出れば,多くの人はイラクのことを考えていない。その人たちに一人づつ,イラクの現状、日本の立場を説明することしかない。そこから変えていくしかないと綿井氏は言った。

 

  NHKTV 兵士たちの帰還(2005/11/ )を見て  051116

 

 画面でアーカンソーから来た州兵がしゃべる。No security, no stability here. 戦闘は続いているようだ。陸軍兵士が、長引いた戦争で帰還する、足りない分を州兵で埋めている。この州からは4千人がすでに来て、34人が死に、500人が負傷した。

 故郷では、夫がイラクに来たその妻、シェリル・ジャクソンさんが残された農場で、七面鳥の世話を息子としている。夫は46歳、工兵隊として毎日3万円の手当が入る。州兵は国家の非常時には行かねばならない。クラークスビルからは57人がバグダッドのキャンプクックに来ている。町には黄色いリボンが結ばれたところもある。

 イラクでは、パトロールをする若い州兵のそばへ、子どもたちがチョコレートをくれと群がってくる。だがそれを見る兵士の目は冷たい、いや、恐怖さえ見えそうだ。ここでは子どもでさえ自爆のために近寄ってくるようにも見えるのだ。マット・ハートライン20歳は、大人も子どもも敵だという。「こんなに長くなるとは思っても見なかった。毎日母に電話している。」母はI love youと。

 州兵を二年すれば大学の奨学金がもらえる。6年延長すれば170万円余分にもらえる。彼の友達の一人はそれを選んだ。一人は拒否した。 

 ドニ・アイルラン19歳の父はイラクであごと腕に重傷を負った。今日は空港へ出迎えに行く。大手家電企業で洗濯機の組み立て工を29年していた。この体で仕事が他にあるだろうか、彼は悩んでいる。なければこのまま引退するしかない・・・。左腕の難手術を受けたが、回復は難しい。息子が彼に尋ねる、戦争は価値があるかと。父親は、「兵士の立場からは、・・・Yesだ。犠牲なしでは自由はない・・・。」

 2005年の1月時点で、すでに負傷などで7人帰郷していた。あと2週間で40人が帰れる。「どうか敵の攻撃が最小限でありますように」と朝礼で祈る兵士たち。今日は公共施設の周りに防御壁を置く作業だ。あぶない通りだ、と兵士が言う。すぐに、「兵士が一人死んだ」と連絡が来る。GNR0142.ライル・ライリー(?)、24歳。2児の父。狙撃された。初めての死者だ。25万ドル、2900万円が支払われる。弔いの銃砲が撃たれる。Ready, aim, fire. 

 3月、撤退の時。勲章が渡される。「こんなものより仲間を返してほしい。」

 マットの父曰く、「ブッシュがいる限りイラク戦争は終わらない。」

 クウェートのキャンプ・ドーハ。日常の感覚を取り戻す2,3週間。ATMあり。CDを売っていたり。アメリカに帰還。着いた基地での歓迎の言葉。You protected the great country of ours. 

 2005年、帰還から半年。シェリルの夫、ドナルド。「やっぱり農業はいいよ。終われば家族と過ごせるしね。・・・イラクでも緑が多い。彼らも平穏な暮らしを願っているんだ。」

 マット、父の仕事を手伝いながら、高校で従軍の経験を語ってきた。「・・・戦場に慣れてしまうんだ。」聞いている子どもたちにいう。みんなは学校に来られる。けれどイラクでは、サッカーをしたくてもロケット弾が怖くてできない。彼は大学進学、ジャーナリストへの道を考えている。「イラクでの駐留はやめた方がいい。We created terrorists. 兵士たちは理由もわからず血を流し続けている。」

 ウェインの左手は、指が二本だけ少しだけ感覚がある。だが右手で支えないと左手を動かせない。頭の傷のせいで、時折意識と記憶を失う。妻、It’s hard. Can’t stay awake, gets frustrated easily. 月30万円の手当、だが、リハビリで出費は大きい。家計は苦しくなる一方だ。イラク出兵はあなたにとって? 「・・・Wreck. 破滅だった。アメリカは確かにイラクのために行動した、かも。だが自分にはemotionally and physically disaster. だが自分で選んだことだ。信じたい、価値があったと。」

 今は別の町の州兵がイラクへ行っている。

 

ブッシュ大統領、開戦理由の誤りを認める 2005/12/19

下記の記事によると、ブッシュ大統領は、WMDは開戦の理由ではない、フセイン政権が存在したことそれ自体が開戦の理由だった、と述べた。だがこれは誤りだ。ブッシュ大統領は、WMDを開戦の理由としていた。今それを覆すのは信じがたい無責任な行為ではないか?

「米大統領、大量破壊兵器「情報誤り」 イラク戦は正当化

ブッシュ米大統領は14日、イラク情勢についてワシントン市内で演説し、旧フセイン政権の大量破壊兵器(WMD)に関する機密情報が間違っていたことを認めた上で「旧フセイン政権を打倒したのは正しい決断だった」と語り、イラク戦争を改めて正当化した。

 大統領は「機密情報の大半は結果的に間違っていた」と認め、さらに、「イラク戦争に踏み切った決断に責任を持っている」と述べ、開戦の決断は正しかったと強調した。機密情報の間違いについても情報機関改革などを通じて改善することを改めて約束した。

 発言は、イラク戦争開戦の最大の根拠としてブッシュ政権が掲げたWMD情報の取り扱いに関して政権の責任を認めたものではない。情報機関の判断の誤りにもかかわらず、開戦を決断したブッシュ政権の決断自体は正しかったと開き直るものだ。

 ブッシュ大統領は同日、FOXテレビとの会見で「当時、フセイン大統領が大量破壊兵器を保有していないとわかっていたとしても侵攻したか」との質問に「まったくその通りだ」と答え、WMD情報の誇張疑惑などを追及する野党民主党の動きや、イラク侵攻は不必要だったとみる米世論の高まりを牽制(けんせい)した

 米ホワイトハウスのマクレラン報道官も会見で「開戦の決断責任」発言について「新しい発言とは思わない」と述べ、政権としての対応の誤りを認めた発言ではないことを確認した。

 ・・・民主党側は「大統領の演説は、任務完了に向けた戦略について米国民に何の洞察も与えなかった」(リード上院院内総務)、「彼(大統領)が決断した時期、やり方で米国が戦争をする理由はまったくなかった」(ケネディ上院議員)などと強く批判した。

 ブッシュ大統領の演説は、国民議会選挙を前に、政権の対イラク政策の正当性を訴える連続演説の一環で、11月下旬以来、今回が4回目。同選挙に向けてこれが最後の演説となる。(http://www.asahi.com/international/update/1215/007.html 、2005年12月15日19時25分。下線引用者。)」