教授 伊藤浩史
平成25年1月1日付で分子病理学講座教授として着任いたしました伊藤浩史(いとうひろし)です。
私は昭和61年に宮崎医科大学(現宮崎大学医学部)を卒業し、国立がんセンター研究所、米国ハーバード大学医学部等での研修を経て、平成17年に福井大学医学部腫瘍病理学教授として赴任いたしました。南国宮崎で20数年雪国福井での7年間の生活を経て、今回ここ山口大学医学部に参りました。このように書きますと「一体こいつは何者だ?」と思われるかもしれませんが、実は出身はここ山口県宇部市で、昭和54年に県立宇部高等学校を卒業し山口県を離れて以来30数年を経てやっと郷里に舞い戻ってきたことになります。
大学時代は温暖な宮崎での生活を満喫し、勉強よりも遊び(登山、軽音楽)に明け暮れていましたが、多くの友人や先輩に恵まれ、卒業後の進路に病理学を選んだのも、先輩が楽しそうに研究している背中を見ていたからです。大学院生時代は、機械にセットした実験結果を早く知りたくて、教室に寝泊りしながら、病理学教室ですので、その合間に剖検や病理診断もこなし、忙しいながらも充実した日々を送りました。
大学院修了後はやはり世界に通用する研究者になりたいと思い、恩師に願い出て、国立がんセンター研究所や米国ハーバード大学で研究する機会を与えていただきました。大学院当初より研究テーマは「がん」でしたので、以来一貫して「がん」の分子生物学的な研究、特に消化器、泌尿器系の腫瘍に関して研究を進め、臨床病理診断の方も、自ずから消化器、泌尿器系を専門とし、病理専門医、細胞診専門医、臨床遺伝専門医として種々のカンファレンスに参加する等、臨床にも深く携わって参りました。
これからの研究は、遺伝子そのものの研究や、蛋白質の相互作用の解析などの分子生物学的な研究に加えて、病変部の病理形態学的観察による研究が不可欠になると考えています。幸い、病理学は、病理解剖や病理診断を通して形態学的見地から診療に関わっており、病気の原理を究める学問としてもっともふさわしい学問ではないかと考えております。一見相反すると思われがちな、病理診断学(臨床)、実験病理学(研究)の両立を目指し、先代の佐々木功典先生(名誉教授)の成果と、私のこれまで行なってきたことと癒合させて、教育、研究、臨床を有機的に調和したバランスのとれた病理学教室にし、地元山口県の病理学の発展の為、微力ながら全力を尽くし、若い優秀な人材を育てていこうと考えております。今後共どうぞよろしくお願いいたします。
昭和35年9月11日生まれ(61歳)
昭和54年3月 : 山口県立宇部高等学校卒業
昭和61年3月 : 宮崎医科大学(現宮崎大学医学部)卒業
平成3年3月 : 宮崎医科大学大学院医学研究科修了(河野正教授、現名誉教授)、医学博士
平成4年4月 : 国立がんセンター研究所分子腫瘍学部リサーチレジデント
(寺田雅昭研究所長、現名誉総長)
平成5年4月 : 宮崎医科大学寄生虫学講座助手(名和行文教授、現名誉教授)
平成8年3月 : 文部省在外研究員、米国ハーバード大学医学部(マサチューセッツ総合病院)
リサーチフェロー(DK Podolsky教授)
平成10年4月 : 宮崎医科大学病理学第2講座助手(河野正教授、現名誉教授)
平成13年10月 : 同上、助教授(片岡寛章教授)
平成15年10月 : 統合により宮崎大学医学部病理学第2講座助教授
平成17年10月 : 福井大学医学部病因病態医学講座腫瘍病理学領域(旧第1病理学)教授
平成25年1月 : 山口大学大学院医学系研究科分子病理学講座(旧第2病理学)教授
平成28年4月   山口大学医学部附属病院遺伝・ゲノム診療部(旧遺伝診療部)部長(兼任)
死体解剖資格
病理専門医、病理研修指導医
細胞診指導医(専門医)
臨床遺伝専門医(指導医・指導責任医)
分子病理専門医
遺伝性腫瘍専門医
平成13年 4月:日本病理学会学術奨励賞
平成15年11月:日本病理学会学術研究賞(秋季総会A演説)
日本病理学会(学術評議員)
日本癌学会(評議員)
日本臨床細胞学会
がん転移学会
日本分子生物学会
日本消化器病学会
日本消化管学会
米国癌学会
国際病理アカデミー日本支部
日本人類遺伝学会
日本遺伝性腫瘍学会
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